『派手~ずナイト』放送リスト

北海道テレビ放送HTB)『派手~ずナイト』

 

1984年11月3日~1985年12月28日に北海道テレビHTB)で放送された深夜バラエティ番組。高田純次の司会で、毎月1~2回、土曜日の深夜に生放送されていた。他の出演者に泉谷しげる井筒和幸景山民夫など。女優の古村比呂のデビュー番組でもあったとされる。

基本的には23時45分~24時45分の1時間番組であったようだが、番組の構成作家であった源高志氏のブログによると、番組の終了時間は決まっていなかったといい、番組の盛り上がり次第では時間を延長して放送していたようだ。

HTB開局40周年特番で公開された当時の映像によると、一般女性がスタジオでパンツを見せると海外旅行がプレゼントされる「月刊平凡パンツ」、出演者によるコント「通りすがり劇場」、ラブホテルにアポ無しで電話をかけて利用客にあれやこれや訊く「TELTEL HOTELでからだもホテル」といったコーナーが放送されていた。

過激なお色気企画が多く、視聴者からの苦情もあったといわれるが、このような奔放で過激な番組が北海道にあるということが『宝島』で紹介され(開局40周年記念特番での井筒和幸の証言による。詳細は不明)、それをきっかけに番組は東京でも評判となり、毎回豪華なゲストが出演するようになったという。当時のラ・テ欄でも、下記リストの通り夏木マリ柴田恭兵薬師丸ひろ子らがゲスト出演したことを確認できる。

のちに前述のHTB開局40周年特番などで「伝説の深夜番組」と称され、1990年代になってHTBで制作された『モザイクな夜』や『水曜どうでしょう』の礎となったとも言われる番組であるが、番組の性質上、再放送の機会は当然なく、開局40周年特番での紹介やスタッフによる証言のほかは、番組に関する情報はほとんど明らかにされていない。

ここでは、番組について2021年現在でも容易に参照できる数少ない情報である、新聞ラ・テ欄に掲載された各回のサブタイトルと一部回の出演者について、簡単ながらまとめている。

 

ちなみに、HTBにおいて『派手~ずナイト』の直前の時間帯に放送されていた番組は、同じくHTBが制作していた映画情報番組『スクリーンHOT情報』、直後の時間帯に放送されていた番組は、当時テレビ朝日系列で放送されていたミュージックビデオ番組『MTV』である。『派手~ずナイト』が放送されない土曜日は、『MTV』がそのまま繰り上げて放送されていた。

 

第1回:1984年11月3日「アッ今夜は初夜でいたい」

第2回:1984年12月2日「アッ今夜むちむちギャルが…」朝吹ケイト

第3回:1984年12月29日「アッ今夜!今年最後のムレビン…」

第4回:1985年1月19日(24:15~25:15)「アッ今夜、20歳娘の…」

第5回:1985年2月16日(23:45~24:40)「アッ今夜、突然…珍入者!?」

第6回:1985年3月9日「アッ今夜ティッシュの嵐が」

第7回:1985年4月6日(24:15~25:15)「あゝ今夜春一番狂い咲き」

第8回:1985年4月27日「(サブタイトルなし)」泉谷しげる、八神康子

第9回:1985年5月11日「アッ今夜Dカップ大爆発!!」

第10回:1985年5月25日(24:15~25:15)「アッ今夜景山民夫歌手デビュー」

第11回:1985年6月8日「アッ今夜人妻ススキノ大追跡!」

第12回:1985年6月22日「(サブタイトルなし)」

第13回:1985年7月15日(24:15~25:15)「(サブタイトルなし)」夏木マリ高田純次ほか

第14回:1985年8月3日(24:00~24:15)「(サブタイトルなし)」

第15回:1985年8月10日(24:15~25:45)「夏だスペシャル!女の祭り」

第16回:1985年8月24日(23:45~24:00)「暑中お見舞い申し上げます」

第17回:1985年9月7日「アッ今夜は暴走!知佳の唇」

第18回:1985年9月21日(24:15~25:15)「今夜はき娘万歳!」

第19回:1985年10月5日「ミミもとに熱い吐息が」ミミ萩原

第20回:1985年11月9日「見せます平凡なパンツ」

第21回:1985年12月7日「お姉さまと遊ばない?」赤坂麗ほか

最終回:1985年12月28日(※)「年忘れクイズ大会!」薬師丸ひろ子柴田恭兵、マリアン、高田純次ほか

 

※最終回は当日朝刊では「23:45~25:15」の放送とされているが、夕刊では「24:00~24:30」の放送とされている。夕刊によると「24:30~25:30」には『報道特番』が予定されており、この日成立した中曽根改造内閣に関する報道特番が急遽編成されることになったための変更と思われる。

 

『派手~ずナイト』終了後の同時間帯は、年明け1986年1月11日から『MIDNIGHT VIDEO JAM』(のちの『VIDEO JAM』)がスタートした。

 

上記放送リストは、当該回放送当日の朝刊・夕刊の各ラ・テ欄の内容を総合したものです。特番等で放送時間がずれた回、放送時間の短縮・延長がラ・テ欄で判明している回については、その時間を放送年月日のあとのカッコ内に記しています。

出典:『北海道新聞』縮刷版(国立国会図書館所蔵)