『モザイクな夜V3』1996年上半期放送リスト
1993年10月4日~1996年9月30日に北海道テレビ(HTB)で放送された深夜バラエティ番組。放送時間は毎週月曜~木曜の24時50分~25時20分。1995年7月3日放送分から、タイトルが『モザイクな夜V3』に改題された。
ここでは、そのうち1996年上半期(1~6月)放送分の新聞ラ・テ欄掲載のサブタイトル・出演者をまとめています。なお、放送回数は改題前の『モザイクな夜』からの通算です。
第451回:1996年1月8日「ビシバの新年」
第452回:1996年1月9日「おはよう元気」
第453回:1996年1月10日「モダングレイ」
第454回:1996年1月11日「ヒップホップ」
第455回:1996年1月15日「白石区民必見」
第456回:1996年1月16日(25:20~25:50)「鶴久政治占い」
第457回:1996年1月17日「おはよう元気」
第458回:1996年1月18日「トゥビ・コン」
第459回:1996年1月22日「追憶・尾崎豊」
第460回:1996年1月23日「アビラの占い」
第461回:1996年1月24日「激論オナニー」
第462回:1996年1月25日「おはよう元気」
第463回:1996年1月29日「おはよう元気」
第464回:1996年1月30日「ローリー寺西」
第465回:1996年1月31日「爆笑・ビシバ」
第466回:1996年2月1日「琴音 カイタ」
第467回:1996年2月5日「織田裕二ほか」
第468回:1996年2月6日「アルフィーほか」
第469回:1996年2月7日「スイッチほか」
第470回:1996年2月8日「おはよう元気」
第471回:1996年2月12日「下町兄弟占い」
第472回:1996年2月13日「おはよう元気」
第473回:1996年2月14日「恋の5対5」
第474回:1996年2月15日「奥田民生全集」
第475回:1996年2月19日「高島礼子占い」
第476回:1996年2月20日「爆笑・ビシバ」
第477回:1996年2月21日「スピッツほか」
第478回:1996年2月22日「おはよう元気」
第479回:1996年2月26日「Wストーンズ」
第480回:1996年2月27日「占い▽コンタ」
第481回:1996年2月28日「おはよう元気」
第482回:1996年2月29日「恋の5対5」
第483回:1996年3月4日「UWFの占い」
第484回:1996年3月5日「火スペ▽雪男」
第485回:1996年3月6日「斉藤和義占い」
第486回:1996年3月7日「おはよう元気」
第487回:1996年3月11日「CD-ROM」
第488回:1996年3月12日「吉岡忍占いほか」
第489回:1996年3月13日「おはよう元気」
第490回:1996年3月14日「ゴイス延長戦」
第491回:1996年3月18日「チー様最終回」
第492回:1996年3月19日「(サブタイトルなし)」
第493回:1996年3月20日「占畑任三郎ほか」
第494回:1996年3月21日「おはよう元気」
第495回:1996年3月25日「名場面総集編」
第496回:1996年3月26日「名場面総集編」
第497回:1996年3月27日「感動の名場面」
第498回:1996年3月28日「永久保存版」
第499回:1996年4月1日「ゴイス延長戦」
第500回:1996年4月2日「ガンダムほか」
第501回:1996年4月3日「近藤真彦ほか」
第502回:1996年4月4日「ジャピャン」
第503回:1996年4月8日「イエモンほか」
第504回:1996年4月9日「恋の5対5」
第505回:1996年4月10日「近藤真彦ほか」
第506回:1996年4月11日「ジャピャン」
第507回:1996年4月15日「トゥビコン」
第508回:1996年4月16日「密着憂木瞳」
第509回:1996年4月17日「近藤真彦ほか」
第510回:1996年4月18日(24:55~25:25)「ジャピャン」
第511回:1996年4月22日「樋口了一ほか」
第512回:1996年4月23日「爆笑ビシバ」
第513回:1996年4月24日「(サブタイトルなし)」
第514回:1996年4月25日「ジャピャン」
第515回:1996年4月29日「ゴイス延長」
第516回:1996年4月30日「SEX講座」
第517回:1996年5月1日「▽ルナシー」
第518回:1996年5月2日「スプークほか」
第519回:1996年5月6日「チャゲアス」
第520回:1996年5月7日「高田延彦ほか」
第521回:1996年5月8日「ルナシーほか」
第522回:1996年5月9日「黒い乳首ほか」
第523回:1996年5月13日「グレイ登場」
第524回:1996年5月14日「黄金を発見」
第525回:1996年5月15日「▽ルナシー」
第526回:1996年5月16日「▽ススキノ」
第528回:1996年5月21日「ビシバの日」
第529回:1996年5月22日「ルナシーほか」
第530回:1996年5月23日「スプークほか」
第531回:1996年5月27日「(サブタイトルなし)」
第532回:1996年5月28日「トムの訪問」
第533回:1996年5月29日「▽ルナシー」
第534回:1996年5月30日「▽すすきの」
第535回:1996年6月3日「ストーンズ」
第536回:1996年6月4日「ストーンズ」
第537回:1996年6月5日「郷ひろみほか」
第538回:1996年6月6日「▽スプーク」
第539回:1996年6月10日「(サブタイトルなし)」
第540回:1996年6月11日「ルナシー」
第541回:1996年6月12日「郷ひろみほか」
第542回:1996年6月13日「素人ヌード」
第543回:1996年6月17日「山下達郎ほか」
第544回:1996年6月18日「ビシバの日」
第545回:1996年6月19日「郷ひろみほか」
第546回:1996年6月20日「素人ヌード」
第547回:1996年6月24日「(サブタイトルなし)」
第548回:1996年6月25日「トムが来る」
第549回:1996年6月26日「▽㊙トーク」
第550回:1996年6月27日(25:20~25:50)「(サブタイトルなし)」
【備考】
第455回に見える「白石区民必見」は、のちに『水曜どうでしょう』初期や『ドラバラ鈴井の巣』でも放送される「雅楽戦隊ホワイトストーンズ」のことであろう。その後の回に見える「Wストーンズ」や「ストーンズ」も「ホワイトストーンズ」だろうか。
第461回に見える「激論オナニー」は、『水曜どうでしょう放送事典』(2009年、HTB)に収められた大泉洋インタビューによると、「オナニーとセックスはどちらが気持ちいいか」を討論する『朝まで生テレビ』のパロディ的な企画があったといい、これがその回である考えられる。大泉によると、出演者は大泉以外全員ディレクター。大泉はこれがテレビでの初めてのフリートークで、これをきっかけにスタジオパートにも呼ばれるようになったという。
第473回などに見られる「恋の5対5」は、ABC『プロポーズ大作戦』(1973~1985年)で行われていた「フィーリングカップル5VS5」のパロディ企画。MCは鈴井貴之。なお、TEAM NACSは解散公演(初公演)「LETTER~変わり続けるベクトルの障壁~」の宣伝のため、この企画に全員揃って出演したという(公演は1996年3月7日から行われたので、出演は473回か482回のどちらか)。TEAM NACSがテレビに全員揃って出演したのは、これが初めてであったという。なお、のちに『ハナタレナックス』でこの企画が紹介された際の解説によると、HTBに現存するこの回の映像には音声が残っていないとのこと。
第476回の「爆笑・ビシバ」で放送されたコントに、「白い恋人たち」がある。昭和の恋愛ドラマを思わせるのドラマ仕立てのコントで、真冬のルスツリゾートでもロケが行われている。ヒッチハイクをしていたふせえりを乗せるドライバー役で藤村忠寿ディレクター(ちなみに本人役で、「『モザイクな夜V3』って番組知ってる?」「見てね」という台詞がある)、住田隆の恋敵の「素敵な紳士」役で杉山順一ディレクターが出演している。
第493回の「占畑任三郎」は、『水曜どうでしょう』のどうでしょう班4人(鈴井貴之、大泉洋、藤村忠寿、嬉野雅道)が初めて揃った、『古畑任三郎』のパロディドラマである。のちに『水曜どうでしょう』でも紹介されている。なお、『水曜どうでしょう放送事典』のインタビューによると、嬉野がHTBに関わるようになったのは1996年2月からとのことなので、この「占畑」は嬉野にとってHTBでの最初期の仕事のひとつである。
1996年3月最終週に放送された「おはよう元気くん」最終回は、その映像が一時期動画サイトにアップロードされていた(番組最後に「明日は音楽モノの総集編」とのアナウンスがあったので、495~497回のどれか)。内容は「元気くん」で行われていたエロ企画の総集編で、出演者は森田政仁(当時HTBアナウンサー)、にしきのりこ、鈴井貴之、谷陽子、伊藤亜由美、大泉洋(元気くん)、あやのこうじ麻呂(なぞの風俗ライター)。VTRの合間のトーク中、麻呂と大泉が森田らのトークを無視してスタジオセットを破壊し続け、最後はセットがボロボロになったスタジオでこの回を終えた。その際、大泉が意味もなく森田に絡み、伊藤から「意味のないことはやめましょう」と諌められる一幕も。なお、この回のエンディングは、スタイリストとメイク担当以外のスタッフ(ディレクターやプロデューサーなど)のクレジットがない。単なるミスによるものか、あまりにヒドい内容故にクレジットを消したものか、様々に推測はできるが理由は不明。
上記「元気くん」最終回のラストで、森田から「4月以降もエッチモノは形を変えてお送りします」と告知があった通り、4月からは「NEWS JAPYAN(ニュースジャピャン)」というフジテレビ『ニュースJAPAN』のパロディの形をとって、エロ企画が継続された。
「NEWS JAPYAN」も、一時期動画サイトに映像がアップロードされていたことがある(上記リストのどの回にあたるかは不明。「先週」という台詞があるので、4月第2週以降の回である)。これによると、出演者はMCが鈴井貴之と谷陽子、論説委員長(コメンテーター)として大泉洋、レポーターとして伊藤亜由美と森田政仁。スタジオセットや構成など、一見すると真面目な報道番組風につくられてはいるが、OPタイトルの音楽には女性の喘ぎ声が合成され、タイトルロゴも「W」と「Y」に「装飾」を加えて女体を描いている。内容も「高級石鹸のレポート」と称してソープランドをレポート(当然女性の裸体も登場する)したり、「春の訪れを告げる映像」としてアダルトビデオの一部を放送したりするなど、やっていることは「元気くん」時代と変わりない。むしろ実在の報道番組のパロディの形を取っている分、よりタチが悪くなったと言えるかもしれない。
こうしたことがお叱りを受けたのか、「NEWS JAPYAN」は4月いっぱいで消え、5月になると報道番組のパロディ企画は「ザ・スプーク」(テレビ朝日『ザ・スクープ』のパロディ)にリニューアル。
この初回(第518回)の映像も、一時期動画サイトにアップロードされていた。これによると、出演者やスタジオは「NEWS JAPYAN」とほぼ同じながら、エロ関係のコーナーは姿を消し(森田によるすすきののお店レポートのみが継続したが、ソープランドへの取材や女性の裸体の映像など性的な要素はあまりない)、例えば「月寒公園で行われた人文字の空撮レポート(ブルーシートに大の字になって寝ている人物を空撮するだけ)」や「最高のビールはどれか街頭インタビュー調査(最後は砂場でビールの缶を放り投げ、一番遠くまで飛んだ缶のビールを「最高」に認定)」といったシュールなVTRを放送する(そして大泉にひたすら突っ込ませる)企画へと変貌した。後半には「生電話インタビュー」があり、藤村忠寿ディレクターが様々な人物に扮して(初回は宇宙人。証言によると他に雪男などに扮した回もあるという)、スタジオの鈴井や大泉と電話越しに掛け合うという、藤村曰く「『これ面白いのか?』という技術スタッフの冷たい視線が痛かった」コーナーであった。
シュールなものへと変貌した報道番組のパロディ企画であるが、エロ関係の企画が番組から完全に排除されたわけではなく、5月以降も「黒い乳首」(522回)、「素人ヌード」(542回)といったエロを思わせる回が存在している。そもそも「ザ・スプーク」も、筆者が現段階で内容を確認できているのは上記の初回(518回)のみであるため、その後の回では「NEWS JAPYAN」同様のエロコーナーが存在していたのかもしれない。
第524回の「黄金を発見」は、『水曜どうでしょう』番組ウェブサイトで紹介されている「黄金の仏像を探せ!」であると思われる。出演は藤村忠寿、大泉洋。ディレクターは嬉野雅道で、鈴井以外のどうでしょう班メンバーが揃った企画である。なお、『どうでしょう』ウェブサイトには、同趣旨の「雪男を探せ」企画もあったと記されてるが、これは第484回の「雪男」がそれに該当すると思われる。
上記放送リストは、当該回放送当日の新聞朝刊・夕刊の各ラ・テ欄の内容をもとにしています。特番などで放送時間がずれた回については、その回の放送時間を放送年月日のあとのカッコ内に記しています。